何かに狂ってる

独り言ログ置き場です。

超超超遅ればせながら文学フリマ戦利品感想大会その3

み~んな~。

 

刀ステのチケット買えた?

 

stage-toukenranbu.jp

 

私はチケット販売が始まる10時から待機していましたが、「ただいまアクセスが集中しており……」の表示→リロードというループを繰り返している間に「予定枚数終了」の表示が出てしまったので、最終的に見切れ席を買いました。

本当はA席かS席を、と思っていたのですが仕方ないですね……。ゲーム内先行から抽選に外れ続けたのが運の尽き。ちょっと徳を貯めねばなるまいな。

 

以上、前書きでした。

本日は去る2021年11月23日に行われた文学フリマ東京の戦利品の感想を書いていきたいと思います。

いよいよ最終回です。一体今が何年何月だと思ってるんだ。でも失踪しなかっただけ自分は偉いと思っています。結局のところ人間なんて自分で自分を褒めて生きていくしかないんですよ。

 

↓前回

aki-mi-tori.hatenablog.com

 

※作品のネタバレがあります。

※作品名・サークル名に誤り・問題があった場合はコメントにてご連絡ください。
※順不同です。

 

 

 

豆塚エリ 様「エッセイ集 薄明、ここにいるから Vol.1」

細長い装丁がとてもユニークなエッセイ集。執筆者の方は生涯がある車いすユーザーだそうなのですが、「盲目の友人」の中の「点字ブロックは車椅子には不便だが盲目の人にはなくてはならない」というエピソードが自分にはない視点で印象に残りました。決して生きやすくはない世界でも、1日1日を大切に生きているような印象を受けました。

 

週末翻訳クラブ・バベルうお 様「BABELZINE vol.1」

SF、ファンタジーなどの海外短編の翻訳集。どの話も個性がとても強くて面白かった。個人的にはラショーン・M・ワナック作、白川眞訳「一羽は悲しみ、二羽でよろこび」が一番好き。人の死に際する悲しみと寄り添う優しさを感じた。

 

創作サークル モノリトルプレス 様「SFアンソロジー 不易を疎む」

ハードな設定のSF中編が3編収録されている。そこはかとないディストピア風味がいいですよね。一番好きなのは石屋劇薬様「イカロスと巨人の肩」。社会に出る前に覚えるべきことが増えて義務教育が3万年続く世界という設定は、突拍子もないのだけれどもあまり馬鹿にできなくて面白い。

 

Odd Workers 様「EPIGRAM CELL」

イラストと文章のコラボレーション。それぞれが連関しているわけではなく、個として存在しているのが面白かった。また、各章が細胞の一部の名前で構成されているのも面白かった。とらえどころのない文体もSF風味でよかった。

 

柳沼雄太 様・鳥野みるめ 様「往復書簡・ひびをおくる」

写真と一緒に「彼」と「彼女」の別れが語られる。小説はあくまで小説なのだろうけれども、写真が添えられることでイメージが変わるのが面白いなと思った。クロタネソウという植物はこの御本を読んで初めて知ったのですが、作品を彩るいいエッセンスになっていますね。

 

ルーセットレ 様「宇宙の〇〇」

SFの短編を3編収録。普通のサークルの部室が宇宙に変わる杏修羅様「宇宙チェスクラブ」。人が神を作り、神となる雪村夏生様「悪魔の誘い」。そして楽しい肝試しが恐怖に変わる堀尾狸逢瀬様「宇宙の時間法則」。どれも非常に面白かった。何回でも読める。

 

高井希 様「毒にも薬にもならない」

「成熟した大人」「不安とどぶろっく」「インターネットのきらめき」の3篇を拝読。前向きに生きていけるばかりではない生活に共感した。「インターネットのきらめき」のチャットのエピソードが一番好き。

 

千代恋雨 様「部屋」

関係が発展することへの恐怖と、今の安寧に対する幸せの、微妙な感情を描く。最後の「手をかけられてもいないのに、僕は首を絞められていた。」というモノローグが好き。

 

以上、11月の分は清算終了です!

ここまでお読みいただきありがとうございました!