何かに狂ってる

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唸れ拙僧のキンブレ 〜東京心覚覚書〜

刀ミュは別にいいな、と思っていたのですよ。

 

刀ミュは別に生で見なくてもいいな、とミュージカルを侮っているわけではないのですが、原作ゲームでは歌わない、主に手を振ったりしない刀剣が、急にアイドルのように振る舞うのは、嬉しいか嬉しくないかで言えばまあ嬉しいし、楽しいとは思うけれど、でも変な感じがするというか小っ恥ずかしいし。「キャー! 手振って!」とか言うのちょっと無理だし、だいたい応援うちわなんか作れないし……

観たいか観たくないかで言ったら観たいので、配信でいいかなと、思っていたのですよ。天江戸組が出るという情報が出る前までは。

 

そんなわけで「グッズを買い占めるほどではないし史実をそらで言えるほどではないけれど刀剣乱舞の中で誰が推しかと聞かれれば水心子正秀が推し」と答える程度の人間による『東京心覚』の感想箇条書きまとめです。とりあえずネタバレのない感想ですが東京ドームシティホール、まじでトイレと椅子のやる気がないです。なんだその貸オフィスの折りたたみ椅子みたいな背もたれは。「いやーオイラの手にかかれば休憩20分でトイレ列くらい捌けますよチョリッスチョリッス」みたいな態度して結局トイレ行けなかったじゃねえか! この前けちょんけちょんに言ってしまったがステアラくんはトイレの数だけはいっぱいあったので自信を持ってほしい。他のことは知らん。

あと会場行くまで「しんかく」と読んでいたのは内緒です。

 

ここから東京心覚、及び他刀ミュ作品のネタバレあります。特に内容の説明もしないので、未見の方はブラウザバック推奨

 

  

ストーリーについて

今回観に行く前にTwitterで散見した意見。

・わからない

・コンテンポラリー演劇

観ればわかる。なるほどと。俺もしかして今日万有引力見に来た? と途中で思った。(あっちはもっと難解だったけど……)

今まで刀ミュって、「今回はこの時代に行くよ、目的は○○だよ、部隊はこの6振りね」と示されていたのに、今回はそれが明示されず複数の時代に部隊がわかれて派遣されているような描写があるのでわかりにくいのだろうなと。もちろんドンパチやる描写はあるけれど、「これを倒せば全部終わる」みたいな敵が明確に存在するわけではない。主題も哲学的なため、「今回どんなストーリーだったの?」と聞かれると私も説明ができない。今回もあらすじや未見の人向けの説明がないのはそういうことです(開き直り)。

なんとなく思うのは、これが刀ミュなりの「コロナという時代」への向き合い方なのだろうな、ということである。

水心子は、おかめ仮面で踊る謎の人物に対し「来たかったのに来れなかった」と語りかける。皆まで説明せずとも、それが名を指すことができないほど無数の審神者のことであると想起される。新型コロナウィルスのせいで公演が途中で中止になったパライソはもちろん、今回の舞台も、来たくて来れた人ばかりではない。自分と周囲の安全を考えて諦めた人もいれば、急な公演時間の対応に泣く泣くチケットの返金を申請した人もいるだろう。作中で水心子が「これは誰のための歴史なのか」「守る価値はあるのか」と問いかけるのが、この一年以上耐えに耐える我々への言葉だと考えるのは、穿った見方だろうか。今回の舞台、「今、苦しんでいる人々も、思いは届いている。刀剣男士はすぐそばにいる」という刀ミュなりの、今ここに向けたメッセージなのではないかなと考えた。今ここに向けたメッセージだからこそ、抽象的になってしまっているのではないかなと受け取めました。まあ東京と聞いて「明治か? 大正? 昭和の焼け野原行っちゃう?」とかワクワクしてたのでやや肩透かしだったけど。

 

三日月宗近という機能

なんで君はさ~登場してない癖にさ~。

刀ミュ、パライソは未見なのですが、記憶が正しければ刀ミュの三日月宗近って「あいつ怪しいぞ」レベルの行動はあるけれども折れてはいないはずですよね……?  なんかもう完全に「俺は逝く、あとは託した」という雰囲気だったのですが、一応お前まだ生きているよな……? まさか次で折れるとか言うんじゃないよな?

あと天江戸組はともかく、江については完全に生殺しで放置して残されたように思うのですが。「俺たち江は――!」劇場版と言い、江が背負わされている使命は一体何なんですか????

ひとまず三日月宗近黒幕ムーブはそろそろ終わりにしてくれ審神者の心が先に逝く。うちの本丸では大包平が黒幕ムーブしてくれるという妄想で心を鎮めようと思います。

 

水心子の苦悩

正直哲学的すぎて「へえ~」という気持ちで観ていたのですが(本当に水心子が推しなのか……?)、「歴史遡行や放棄された世界での滞在を繰り返した結果、心身に支障を来す」という設定は悪くないなと……そんなに非現実的な話ではないし、むしろ時間遡行を繰り返しても何も影響がないというほうがおかしい気がする。時間遡行を繰り返した結果、自分が今いる時代や自己と他者の境界が曖昧になる刀剣男士の話誰かください。

 

刀剣男士が顕現する時代について

「天海って誰だ?」「平将門伝説はわかるけれどそんな江戸時代初期と関係あったっけ?」「勝海舟の刀って水心子なのか?」「太田道灌って誰だっけ……」と休み時間にめちゃくちゃ調べたのは内緒です。

 

衣装

衣装やばいな!

割と清麿の服って謎衣装の部類だと思ってたのですが、きちんと立体化されていて感動する。また、叢雲江の謎の着崩しを維持する力がすごかった。いやお前ちゃんと服着ろや、なんだその中途半端な袖の通し方は。刀剣乱舞三大謎衣装、ソハヤの鎧と兄者の上着と叢雲江のパーカ。全部三次元化してるから刀剣乱舞すごいな。あと靴の再現度が高いなと。遠くの席から見ただけだけど。

二部衣装はなんかもう清麿に狂わされるかと思いましたね。腰周りのひらみはずるい。二部衣装第三形態で、大典太がめちゃくちゃ脱いでいて少し驚いた。天江戸組はそうでもなかったから、その2人の分まで脱ぐ運命にあったのか、天下五剣……。

 

二部

浄化の二部~。

もっと歌唱パート長いと思っていたら体感2分だった。キンブレ振るの楽しかったのと、これが噂の太鼓パートと……。

そう、結局自前のキンブレで行きました。ペンライト買おうかとも思ったのだけれど、結局いつか捨てちゃうだろうなと思うと残念で買えなかった。推しの水心子の色は出せなかったけれどもパープルに近い色で振ってきました。今回色差分えぐくないですかね。全部同じじゃないですかコラやりたい。桑名江は緑でもよかったのでは? MCで光る棒を見てはしゃぐ水心子可愛かったです。

あとおおでんたみつよ、その踊りとボイパで「蔵に閉じ込められていたんだ……」は無理があるだろ。

 

以上です! ありがとう東京心覚。お疲れ様水心子座長。予定された公演が何事もなく終わることを祈ります。次は地獄のパライソでお会いしたいものですね……

 

 

musical-toukenranbu.jp