何かに狂ってる

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文学フリマ東京大感想大会 その1 ~圧倒的に積まれていく本とゲームの山、の巻~

こんばんは。秋見鳥です。

幼少の頃から飽きっぽい性分です。

ピアノを習っていましたが同じ曲を何回も弾くのが嫌いで、すぐ集中力が切れる。物を買うが買っただけで満足してまた次の物を買いに行く。ソシャゲのキャラクターは手に入れただけで満足して育成ができていないため、強いキャラクターも宝の持ち腐れ。お話の中盤くらいまでやって敵が強くなってきたり話に飽きてきたら次のゲームをやり始めてしまう。最初のうちはまあそれでもなんとかなっていましたが、さすがに積みゲーの山が目に余るほどになってきました。積読に関しては完全に諦めている。未来の俺、頑張って読んでくれ。

ひとまずFFX-2と大神をクリアしてしまいたいのですが、FFX-2ビサイドのシューティングミニゲーム、大神は難破船が乗り越えられなくて詰んでいます。大神はDSのようにタッチペンで描けるならともかく、switchのジャイロやスティックで狙った場所に丸描くのきつくない? でも大神もともとプレステのゲームなんだよな……。FFX-2はとりあえず3人ともちゃんと服着て。

 

さて気を取り直して、去る2021年5月16日に行われた文学フリマ東京の戦利品の感想を書き散らしていきたいと思います。Twitterに書かないのは、もしも作者に捕捉されていいねをされたら恥ずかしいという理由です。自意識過剰上等!

 

※作品のネタバレがあります。

※作品名・サークル名に誤り・問題があった場合はコメントにてご連絡ください。
※順不同です。

 

 

田畑農耕地 様「ショートショートはもう沢山」

タイトルに似合わないショートショートの傑作集。作者の方は文芸社にて文学賞を受賞したそうです。高校生が主人公の物語が多く、未熟故の瑞々しさが印象に残る。

 

田畑農耕地 様「アンチ文化侵略」

前述の「ショートショートはもう沢山」よりも私はこっちの短編集のほうが好きです。最後の一言で世界が裏返るような、ドラマチックさがこちらのほうが勝っている。「良い夢を」「井の中の魔法の海」「作家と本棚」「心霊スポット」がお気に入りです。

 

文學研究会OB有志 様「空中楼閣」

会場で「ホラーですか」と尋ねたら意味深な笑顔が帰ってきました。エログロ展開ありのアブノーマルな短編集と聞いて心臓バクバクで開いたのですが、想像していたよりも控えめでよかったです。一体どんな話を想像していたのかは内緒。御手洗団吾様「Stay, house」が時代に合っていて気に入りました。他人の鼻につく言動は、自分の欠点。気を付けなければならないですね。

 

爆弾低気圧 様「爆弾低気圧 vol.4」

文芸誌の今回のテーマは「音楽」。世界の音楽についてのエッセイが随所に挟まれているのが、世界旅行をしているようで楽しい文芸誌でした。小説は海山みどり様「僕から生まれる音楽」が好き。親から期待をかけられた子供はいつだってつらいことが多いですね。

 

ひのはらみめい 様「グランジナースの死」

 夢野久作を彷彿させるような、精神病と夢想の散文を集めたような感じ。形のない狂気を感じさせるような書き方に鳥肌が立ちました。

 

林亜華音 様・山本大樹 様「Home Ground Cinema」

いろいろな場所を映画館にして手元の端末で映画を楽しむ人々を描く。それぞれの人の人生やシチュエーションがありありと思い浮かぶのが面白かった。イラストもカラフルで素晴らしい。

 

林亜華音 様・山本大樹 様「Back Cinema Guide Book」

席に座って最初から最後まで通して見るのが映画とは限らない。街を歩いていたり、何気なく立ち寄った店で断片的に映画を見ることもある。そんな場面を描く。前述の「Home Ground Cinema」と合わせて映画のガイドブックとしても最高。

 

カリーザハードコア店主 様「カリーライフ is ハードコア」

カレー屋さんの同人誌⁉ と思って買ってしまったもの。カレー屋を開業するまでと右往左往しながら手探りで運営していく様が赤裸々に描かれる。飲食店の裏側が詳細に描かれていて非常に興味深かった。これからもコロナでやり玉に挙げられてしまう中、頑張ってほしいと応援したくなる。近くに住んでいるわけではないのでいつでも行けるとは言えませんが、機会があれば行きます。

 

Seel編集部 様「Seel vol.36」

特集は「フォント」。学生のフリーペーパーとのことで、学生時代を思い出した。テーマがフォントなだけあり、デザインに凝っていて非常に鮮やかで面白かったのだが、実は自分の学生時代が懐かしいあまりに直視できなかったのはここだけの話。情熱と青春が感じられる。

 

仕事文脈編集部 様他「仕事文脈 vol.18」

「Shitなムダ」と「息抜き論」の2つの特集を扱っているが、個人的には後者の特集が面白かった。特に副業の話は、自分がやっていないことなのでこんな風に働いているのかというのが面白かった。本業か副業、どちらか一方で自分の夢を叶えたり本当にやりたいことを貫くというのは非常に羨ましく憧れる。

 

パイロン本社 様「ファンタジー世界で税金を徴収する方法【地租編】」

タイトルと装丁の強さよ。非常にわかりやすい徴税の解説書。これがあれば異世界で魔王を倒して王様皇帝と祀り上げられても安心ですね! 江戸時代の参勤交代や転封は大名が力を付けすぎて徳川を凌駕することがないようにするためと聞いたことがありますが、請負人の制度と近いものを感じますね。

 

パイロン本社 様「ファンタジー世界で税金を徴収する方法【塩税ほか】」

上記の作品の続編。かつて武田信玄が天敵たる上杉謙信から塩を送られたように、塩は人にとってなくてはならないものの1つである。なくてはならないものに民が反発しない程度に税金を付けるのが大切なのだ!

 

小野寺ひかり 様「映画は観たけれど」

映画のレビュー集。最近の映画が多く、予告編は観たけれど実際は観ていないという映画についてのレビューを知ることができてよかった。「すばらしき世界」はやくざ映画だったのか……!

 

小野寺ひかり 様「ひかり堂の本棚」

 作者の本棚と、作者が主催するまちライブラリーの写真を集めたもの。他人の本棚を見るといつもその人のことや新しい本のことを知ることができるような気がしてワクワクする。地層として積まれた本がリアルで共感してしまう。

 

文芸誌Sugomori 様「文芸誌Sugomori Vol.1」

新型コロナウイルスで巣ごもりが増え、人と人との距離が物理的・心理的に遠くなった。そんな社会の人々を描く。何気ない物語からドラマチックなものまで、さまざまな物語が収録されている。中馬さりの様「令和三年の別れ」は読むと元気が出る。

 

田舎のくまさん 様「はにかむ vol.1」

前回買ったこのサークルの本が非常に面白かったので今回も手に取ってしまった。なくて七癖、癖を分析するなかで自分の姿が見えてきそうな感じがする。他人との会話を隠し撮りしてしまうというガナカ様「ヤバめの手癖があるので懺悔したい」が面白かった。文字起こしされているご家族の会話はそのまま演劇のエチュードとして成立しそう。

 

マツ 様他「Himagine vol.25」

他人になかなか聞けない情報満載のマガジンとして面白かった。ファジーネーブル青木様「僕たちアラサー男子合コン敗戦記 ~コリドー街はもうコリゴリだー! の巻~」とBKBヒィーヤ! ま様「物欲無さすぎて美容整形に投資した話」が特に面白すぎて最高だった。どちらも自分が体験したことない・これからも体験しないであろう世界なだけに興味深かった。

 

そにっくなーす 様「夜勤明けのイェルサレムではコンソメパンチがよく売れる」

タイトルが面白い詩集。率直な言葉で綴る現代詩が心にまっすぐに突き刺さる。最果タヒさんの影響を強く受けているのだろうか。

 

今日はこの辺で。あと2回くらい続きます。